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通り:少年
少年の家はもうすぐだ。信号を渡って、角を曲がれば、家が見える。
留守番をしている弟妹の顔が早く見たい。
その一心で少年はさらに足を速めた。
通り:悪魔
退屈にまかせて訪れた人界は、クリスマスを祝うムードが溢れていた。
あまり気分のいいものでもない。
悪魔である彼は、神や天使の祝福など必要ない。その上、つい数年前まで神や天使といった神族と彼ら魔族は争っていたのだ。
「ん?」
彼が1つあくびをしたときだった。
交差点に1台の車が突っ込んだ。
大きなブレーキ音と人々の悲鳴。
そして、鈍い衝撃音と血の臭いが彼にもとに届いた。
…彼は口元に笑みを浮かべると、騒ぎの中心へと向かっていった。
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