第二話 ━胎動━

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 路地を抜けた先に車が一台、その天井には赤い光がクルクルと回っている。見た目は乗用車だけど…… あ、あれかな?いわゆる覆面パトカー!そして運転席には一人座っているようだ。 暗い上に赤いクルクルで誰かが乗っているようにしか見えないんだけどね。 とりあえず近づいてお兄さんの事を聞いて・・・もいいのかな?あれ?探したらどうしたらいいんだろ。 だー!なんとでもなれぃっ!私は足早にパトカーに近付いた。  エンジンつきっぱなしで赤い光をクルクル回転させっぱなしのパトカー、アイドリング・ストップってしってる?環境には少し気を使いま……わかりました。 式神無駄使いやめます。近付いた運転席、窓を叩いて見る。 が、返事がない。赤い光が色んな所に乱反射して中が良く見えないが……なんだろう? 聞こえてない?右手押さえて……震えてる……?というか……私服!?あ、私服警官だからいいの?ちがっ、せめてスーツ着てるでしょ! しかもお兄さんって刑事だったよね?じゃあこの人は?  一瞬だった。車の人がこちらを見た瞬間、その着ていた服の右肩から右手が弾けた。そして覗かせた赤い肌。
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