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「四葉さんはまだ若いんだし、その、独身でしょ?志賀くんみたいに浮気するような男の子と無理に付き合わなくてもいいじゃないの?」
「・・・・・・そうですよね・・・・・・」
顔を上げられなかったのは、自分が恥ずかしかったからじゃない。
御幸さんの親切が疎ましく思えてきたからだった。
「ありがとうございます。教えてくれて。そうですよね、浮気男なんてこっちから願い下げです。ほんと、私ったらバカみたい」
「四葉さん・・・・・・」
「失礼します。電車の時間なんでっ」
そう言って私はようやく御幸さんから自分を解放した。
無理に突きつけられた“若い”なんて言葉に無性に腹が立った。
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