プリンとスープ

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私は何も心配せずに無意識に普段通り扉を閉めた。また帰ったら扉を開いて甘い甘すぎるプリンを食べようと。また帰ったら君の膝の上で温かい優しいスープが飲めると思ってたのに、、。今は冷えきったアスファルト、クソみたいに星がキレイで、RADIOも聞こえない、扉が開かないよ。。プリンを食べさせてスープを飲ませてよ。そして、笑って「おかえり」って言ってよ。慌てて持ってきたパンドラの箱も、カラスにサラワレテ二度と開かない。見つかるアテもなく、手がかりもなくて、、私が何をしたって言うの??あの日言ったよね電波にのせて、今、違う場所同じ星を見てる。あの日言ったよね、お山を越えて、会えない夜、「また会える」って、、  すり減った靴底に気付かされた現実、あの夜の事なんて嘘だって言ってくれ。そして歌ってよ、コーラスで入るから、もう一度歌ってよあの日を返してよ。   しかしながら何もかもを理解できるなんて、そんな事できなくて、コレっぽっちの小さな男に一体何ができるんですか?祈る事、願う事、信じる事、強くナル事、アナタを思う事、嘘、偽りナク只真っすぐに。。夜は開けたけどやっぱり扉は開かないみたいだ、もうプリンもスープもダメなんかなぁ。。甘い甘いプリンと温かいスープの匂いが今宵はやたらと泣けてくる。今は冷えきったアスファルト、クソみたいに星がキレイで寒いのにスコールだけ、プリンを食べさせてスープを飲ませてよ。そして、笑って『おかえり』って言って。
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