プロローグ

2/3
前へ
/70ページ
次へ
「ユイ、カレンっ! こっちこっちー! こっちだよぅーーっ!!」 「そんな大声で呼ばなくても、ちゃんと聞こえてるわよ。 …まったく、アカネはいつまでたっても落ち着かないんだから。 ねぇ? カレン」 「元気はつらつなのは、アカネちゃんのいいトコロですよ~。 ユイちゃんは、いつまでたっても落ち着いていてうらやましいです~」 性格はまばらで、一見共通点の見えない、この三人。 実は高校の同級生で、『仲良し三人組』…なのだが。 「そういうカレンは、あいかわらずヌケてるわよね。 また変なヤツにつかまったりしてないでしょうね?」 「大丈夫なのですよぅ~…。 …その、ミナトくんが…守ってくれますから」 「あら、まだ続いてたの? 意外だわ。 まさか、アカネもまだツカサと続いてるとか?」 「うぇっ?! あ、あたしに話をふらないでよぅ! …そういうユイは、まだ?」 「当たり前でしょう? 私に見合うような、いい男がいないんだもの」 「…オトナの発言ですぅ…」 浅倉アカネ。 現在は製菓・調理専門学校に通う。元気が取り柄のおてんば娘。 鷺沼ユイ。 現在は秘書育成専門学校に通う。クールで、二人のツッコミ役だが、かなりの遊び人。 黒崎カレン。 現在は看護・福祉専門学校に通う。 天然を通り越して、フォローのしようがないドジっ子。 改めて見ても、あきらかにつぎはぎだらけの三人、 …であるはずなのだが。 実は、三人にはとある共通点があって…。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

196人が本棚に入れています
本棚に追加