1 日常

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「大輝は文系だから仕方ないって」 「だよなあ。理系の新也は羨ましいよ!」 「理系だからって勉強が得意ってわけじゃないだろう」 そう、出会ったときから今までずっと一緒だった。 何をするにも一緒。家が近いと言うこともあって登下校が一緒。 教室移動も一緒。果てまではトイレまで一緒と言った具合だ。 馬が合う……といったところだろうか? 「そうかなあ。そっちは何点だったの?」 「普通。八十三点」 それを聞くと大樹は素っ頓狂な声を出して叫んだ。 何度も感嘆し、僕を褒める。 自分ではもう少しとれると思っていたのでそんなにいい点数だとは思わなかった。 でもこうやって大輝に褒められるとなんだかくすぐったくなる。 「褒めるなよ」
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