最低男 最悪女

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「あー、さっぶっ!こんな雪だらけのスキー場よりさー、暖房ガンガン効いた部屋に居た方がマシじゃない!?」 慣れないスキー靴で雪の上をゆっくり歩きながら自分の体を抱きしめると両腕を素早くさすった。 ブツブツと文句を言う私を隣りで見ながら、 「何言ってんのよ。もう来ちゃったんだからしょうがないでしょ?雪なら東京でも降るじゃない」 クラスメイトであり、友達の小川学が平然として答えた。 それを聞いて少しムッとしながらも、 「だからってスキーなんか楽しめるかってぇの!」 と、さらに両腕をさする。 「そういえば里香って運動音痴だもんね」 その言葉に私のすべての動きがピタッと止まった。 そんなこと気にせず、前に進んでいく学に私は、 「―――るさいわねぇ!出来るわよ、こんなもの」 バッと両手を拳に変えて下に振り下ろした。 その言葉にクルッと私の方へ振り向いて、 「へぇー、お手並み拝見ってトコね」 と軽くあしらわれた。 「見てなさいよーだ」 『イーダ』と言うように頬を膨らませた。
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