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「この男の人の事を覚えていますか?」
「ええ、もちろんです」
と高田さんは言った。
そして香野が高田さんに言った。
「もしかして、この男の人は質問にたいして迷う事なくハキハキと答えていませんか?」
「ええ、その通りですよ。その男性は冷静で迷う事なく質問に答えていました。他の人は迷うような質問もハッキリと答えていましたよ。それだけに印象に残っているんです」
「おお、そうですか!最初から当たりがくるとは思ってもみなかった。
ではさらに、質問に迷う事なく答えた人物はこの中にいますか?」
そう言って香野は自分が怪しいと思った者の資料を数人分高田の前に出した。
それを見た高田は、その中から2人を選んだ。
「あんがいあっさりと一味が見付かりましたね」
そう言って香野は微笑んだ。そして香野は少し自慢げに話しを始めた。
「やはり強盗団の仲間は質問に迷う事なく答えていたようですね。
強盗団の仲間は調書を取られるさいの質問にたいする答えをあらかじめ用意していたんです。ですからすらすらと質問に答えたんですよ。
しかし、高田さんが覚えていてくれて助かりましたよ。これで次の計画に進めます。
では今から高田さんと大野君に計画を話します。いいですか今から言う話しは誰にも言ってはいけませんよ」
そして香野はユックリと話し始めた。
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