6th Attack Pinch Runner

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「で、オレ等の相手は誰がしてくれんだよ?」 S15のドライバーが越子に聞く。 「まぁ、慌てずに待っててよ。 そろそろスペシャルゲストが来るからさ。 それとも、初対面の相手じゃ、自信ないの?」 越子が返す刀で挑発する。 「な、なんだと、オラァー!!」 S15のドライバーが血色ばむ。 しかし、越子は挑発の手を緩めない。 「それとも、二人纏めて私が面倒見ようか?」 「良い度胸じゃねぇか、ゴラァ!!」 S15のドライバーが越子の胸ぐらを掴まんばかりに詰め寄る。 ((越子、本当に恐ろしい子!!)) 二人の一触即発の様子に民那と真紀が横で震え上がらんばかりになる。 するとその時、S15のドライバーの携帯が民那と真紀の代わりに震える。 「もしもし、なんだよ!?」 「姉御!!下から二台、怪しいクルマがそっちに登って行きました!!」 興奮気味の電話の声が入れ替わった。 「一台は独立した丸目四灯のターボ車!!」 そう言った後、電話の声が元の声に再び入れ替わる。 「もう一台は、プロジェクターヘッドライトのコンパクトなNA車!!」 そして、電話の向こうの二人の声がハモる。 「「両方とも、セリカだ!!」」 電話から漏れた声に越子がニヤリと笑う。 「ようやく助っ人のお出ましのようだね。」
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