6th Attack Pinch Runner

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「先行は許したが、コレで逃げ切ろうと思ったら大間違いだぞ!! 後ろからガシガシケツを煽り倒した後、ぶち抜いてやらぁ!!」 S15の女が先を行くセリカのテールを睨み付けながら叫ぶ。 一方の芹華は芹華でステアリングを操りながらこう言う。 「なんか後ろでギャンギャン吠えてそうな気がするけど、要するに前に居れば勝ちなのよね。 よぉーし、逃げ切ってみせようじゃないのよ。 大体、私嫌いなのよね、ああいう下品なオ・ン・ナ。」 そんな間にもパワーにモノを言わせてS15がセリカとの距離を縮める。 次第に二台の目前にコーナーが迫る。 セリカは車高調整式サスペンションで更に鍛え上げた『スーパーストラットサスペンション』と名乗る独特の足回りとFF車ならではのテクニック『タックイン』でコーナーを見事に料理する。 一方のS15はFR車ならではのドリフトを見せつけるかのようにコーナーを駆け抜ける。 まるで対照的な二台にコーナーに張り付いていたギャラリーがどよめき立つ。 そんなギャラリーを余所に二台は桜田峠を駆け降りていく。
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