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芹香の愛車であるZZT231の心臓である2ZZ-GEというエンジンはイギリスの名門スポーツカーメーカーである、ロータス社に供給され、エリーゼとエキシージという車にチューニングを施されて搭載されていることでも有名で、かなりの高評価を得ている。
実はトヨタというメーカーは、昔からロータスとは密接な関係にあり、AE86のテールランプのパーツがエスプリに流用されたり、セリカXXのCMに創業者であるコーリン・チャップマンが出演したり、現在でも3.5リットルV6エンジンの2GR-FEエンジンや、1.8リットル直列四気筒エンジンの1ZZ-FEエンジンが供給され、エリーゼ、エキシージ、エヴォーラ等に搭載されている。
「ロータスと仲が良いのはいすゞだけじゃないのよ!!」
ZZT-231のステアリングを操りながら芹香が高らかに言い放った。
「それにね。」
芹香がこう続ける。
「この子がスゴイのはエンジンだけじゃないんだから。」
前述の通り芹香のZZT-231の前脚にはスーパーストラットサスペンションというサスペンションが装着されている。
AE-101カローラレビン/スプリンタートレノから採用されたこのサスペンションはストロークする際のキャンバー角の変化を抑え、操縦安定性や旋回時のグリップ限界を大幅に高めている。
更に、仮想キングピン軸がタイヤ内に設定され、キングピン角とスピンドルオフセットを大幅に小さくでき、その結果として比較的ハイパワーなFF車にLSDを装着した際に現れる顕著なトルクステアリングを低減し、更にボールジョイントを積極的に取り入れたおかげで剛性確保と摩擦低減も実現している。
だがしかし、その反面、一般的なマクファーソンストラットに比べ、サスペンションのセッティングが難しくなったり、特殊なパーツが多い為、アフターパーツが限られているというデメリットもある。
ちなみに華蓮のGT-FOURにも同様のサスペンションが採用されている。
「脚をいじるのには苦労したけど、本当にフロントの脚が吸い付くようにコーナリングしてくれるもんね。」
芹香がコーナリングをきめながらそう呟く。
「それに。」
芹香が呟く。
「私の耳が確かならS15はそう長くは持たない!!」
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