プロローグ

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なんと、身長が150センチもない女の子である。 シートリフターのないシートの上には座布団を置いて高さを稼ぎ、ペダルに足が届くようにシートは可能な限り前に出されていた。 彼女の名前は本田民那(みな)。まだ22歳の若者である。 趣味は音楽鑑賞とカラオケと、料理とここまではごくありふれた話なのだが、彼女の一番の趣味はクルマで、仕事帰りには、いつもこのようにドライブを楽しんで帰っている。 シビックの車内では、1DINサイズのオーディオから軽快な音楽が流れていて、民那の指はその音楽に合わせてモモのステアリングを軽く叩いていた。
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