プロローグ

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20分前よりは若干重たい足どりで(恐らく疲れによるものだ)今度こそ帰路に着いた。 のどかな住宅街の風景が続いていた。道端では猫が日なたぼっこをしている。 その時ふと、何を思ったか俺はいつもと違う道から帰ってみようと思ったのだ。 いつもなら右に曲がる所を左に曲がる。今思えばこれがいけなかったのかも知れない。この数時間後に驚くべき事態に直面することになろうとは、このカラフルな花を抱えた少年は思いもしなかったのである。 「あ!ニケ!」 …さあ、負の連鎖の始まりだ。    
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