第二十五章 葬送あるいは月世界渡航

61/66
前へ
/1263ページ
次へ
前頁解説 十分です主よ~:Satis est Domine,Satis est. ラテン語。イエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルの言葉。 瞑想中に意識を失ったザビエルは、キリストのビジョンを見て上記の言葉を口にしたと伝わる。 日本でよく知られるザビエル像(日本製)にも、この言葉が書き記されている。 シャビエル上人:フランシスコ・ザビエルのこと。日本にキリスト教を伝えた宣教師。日本の守護聖人。バスク人。 イエズス会の創設メンバーの一人で、生家はナバラ王国(現在のバスク地方)の貴族。父は宰相も務めた人物。 バスク人:現在のフランス、スペインにまたがるバスク地方に住む民族。独自の言語バスク語を用いることから、悪魔も言葉が通じず誘惑できなかったなどのジョークも伝わる。 普蘭師西怙:ドン・フランシスコ。豊後国(現在の大分県の大部分を占める地域)の戦国大名、大友宗麟の洗礼名。 にきたつ:〝熟田津(にきたつ)に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな〟 に因む。作者の額田王(ぬかたのおおきみ)は万葉集初期を代表する女性歌人。
/1263ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4250人が本棚に入れています
本棚に追加