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翌日、念のために内海の家に泊まった健太郎は、二日酔いで昼過ぎに目を覚ました。
内海は、会社や健太郎の家ある駅の、隣の駅周辺に住んでいる。
住宅地の多い地域で、格安のアパートが多く、実際内海自身も格安アパートを借りている。
昨夜は終電が過ぎていて、タクシーで帰ってきた記憶が薄らと残っていた。
クラクラする頭を2、3回叩くと、ポケットに入ったままの携帯電話を取り出す。
受信メールはない。
普段の樹里ならば、『まだ寝てる?』とか『ちゃんと帰れた?』などの、心配した内容のメールを送ってくれる。
接待とは言ったが、やはり週末に一緒に居れなかった事を怒っているのだろうか。
健太郎はまだ寝ている内海に「帰るよ」と言い、アパートを後にした。
駅に着き、切符を買おうとポケットに手を入れると、くしゃくしゃになった居酒屋の紙ナプキンが出てきた。
健太郎はその紙ナプキンが、何の為にポケットに入っていたのかすぐに思い出した。
紙ナプキンを広げると、文字がびっしり書き込まれている。
プロポーズプランだ。
昨夜、細かい部分まで決めたプロポーズプランをメモっておいたのだ。
電車に乗り込んだ健太郎は改めて、内容に目を通した。
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