夜を駆けて

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ピシッ      巨大な岩の壁にヒビが入る。        サファイア「トンネル……開通だ……!」      ガラガラという音をたて、長い間二人を隔てていた壁が崩れ去った。        ミツル「………すごい。」       ミチル「ケンジ……さん…。あぁ!こんなことって!まるで……夢のよう……。」      ケンジ「ミチルさん!あぁ……会いたかった。あなたに。ずっと!」      洞窟のど真ん中で抱き合う2人。      サファイア「よし、これで万事解決……と。」        すごい。ポケモンってこんなに強くなれるんだ。あんな大きな壁をも一撃だなんて………      ミチル「サファイアさん!是非お礼をさせてください!!さ、家に。」      それから家に帰り、サファイアさんから色んな話を聞いた。      サファイアさんはポケモン図鑑を集めて旅をしていること。      ボクと戦った時、既に2つバッチを持っていたこと。    そしてその後キンセツジムに挑戦し3つ目のバッチを手に入れたこと。      旅を通じて色んなポケモンと出会い、戦ってきたこと。      ボクは思った。ボクもラルトスと一緒に旅をすればあんな風になれるのだろうか?      もっと強くなれるのだろうか?      今まで感じた事のない抑えきれない感情がボクの胸にこみあげた。                ミツル「おじさん、おばさん、………ごめんなさい。」      その日の夜。ボクは旅立った。       誰にも告げることなく、月夜の晩に静かな旅立ち。     いけないことだってわかってる。    でも今いかなきゃダメなんだ。きっと今日いかないと一生後悔するだろう。      だから行くんだ。まだ見ぬ明日へ夜を駆けて。                    ミツル  ポケモントレーナー  てもち  ラルトス LV 16  ロゼリア LV 14       
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