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真白な世界に2人、向かい合って立っていた。
2人はそっくりだった。
しかし、髪の長さは違っていた。
片方が短く、もう片方が長かった。
髪の短い方がふっと笑う。
「やぁ。君は誰だ?」
「…ココロノ鏡。アナタノ。」
髪の長い彼女は、慣れないのか、言葉を切りながら、言った。
「僕の鏡か。じゃぁ、僕は、現世の僕なんだね。」
「アナタ、ドウシテ、ココニキタノ?アナタハ、ココニクルベキデハ、ナイノヨ。」
「望んだからだよ。君と会うためにね。」
彼女は笑う。
鏡の彼女は黙ったまま、笑っている彼女を見つめていた。
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