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ひと気の少ない駅の裏通り。
行動を邪魔するものは何もなかった。
握った彼女の手を引き寄せ、なかば強引に顔を近づける。
「…ぁ!…」
小さな悲鳴が聞こえたが、抵抗はない。
俺と目が合うなり、あゆみは瞼を閉じた。
緊張しているのか、少し唇が強張っている。
そっと、安心させるように頬を撫でて、俺は薄紅色の唇を奪った。
最初は頑なだったが、段々と愛撫にとろけていく。
彼女の早い鼓動を感じる。
甘い薔薇の香りが、俺の欲望にさらに火をつけた。
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