彼女

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紫苑はこくりと首を頷かせる。 「…めずらしいな。初めてじゃないのか?」 これまで何人かの女の名前を聞いたけど、紫苑から告白したという話は覚えがない。 大体は「嫌いじゃなかったし」とか「泣いちゃったし」とか「可愛いかったし」断れなかった、みたいな話だったから 正直驚いた。 「そう…だったっけ?」 紫苑の曖昧な返事を聞いてから、テレビの方へ向き直る。 煙草に火をつけた。
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