平安の妖怪少女

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――――― ――― ― 綺麗に掃除された本殿…そして賽銭箱。 新築とはいえ、この手入れ具合は凄い…埃一つ見当たらない程綺麗にしてある。 …普段は掃除くらいしか、やることが無いのだろう。 巫女の仕事がなければ、ウチの使用人として雇っても良いくらいだ。 たまに生活が苦しい時期があるらしいし、その時にでもアルバイトでこき使ってやるのも面白いかもしれない―― (足音)  コッ…コッ…コッ…… ――ん、誰か来たな。 フランドール 「パチェ~、調子はどう~!?」 (パチェの声)  もう少しで全部解除よ  そんな大声出しちゃって、何かあったの? フランドール 「ああ!参拝客――」 (爆発音)  ドガァアアアアアアアアアン!!!! ――………あ~あ間に合わなかった、死んでなきゃいいけど。 フランドール 「パチェ~、そいつ生きてる~!?」 (パチェの声)  ええ、「平気です」って言ってそっちに行ったわ。 へえ、やっぱりただの参拝客じゃないか。 要らない心配だったようね。 (足音)  コッ…コッ…コッ…… フランドール 「いらっしゃい、よく来たわね。 と言いたい所だけど、生憎――」 ――霊夢は留守よ。 さとり 「……霊夢は留守、ですか。 それなら貴方は?」 ん…? フランドール 「私? 私は――」 ――レミリアよ、今はちょっと留守番を頼まれててね。 さとり 「そうですか、留守番を…レミリアさんは、霊夢さんと仲が宜しいのですね。」 …また思った事を先に…!? こいつ、まさか…? さとり 「ああ、申し遅れました。 私の名前は古明地さとり…心を読み取る、覚りの妖怪です。」
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