エルフの里

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「まず……お前は何者なんだ?」 エルフはそう言うと、目を細めた。 外は陽気、出入口には、座るデッドハウンド。 しかし、部屋の中は外とは違い、なぜかひんやりとしている。 「それはこっちの台詞だし。何、何者って?」 「何て言えばいいのか……先程聞かれた場所のことだが。ここには……いや、私の知る限りではその場所はない。ただ人間の住む隠れ里の名称なのかもしれないので、ないとは言いきれない」 「……じゃ、じゃあこの世界について教えてほしいんだけど」 エルフは少年を見る目を閉じた。 そして、一息つくと、 「簡単なところから……この世界はアルアメイアと、そう呼ばれている」 そう、言った。
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