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「人間よ!貴様の目的はなんだ!?」
遠い、という少年の声は無視され、少年が近寄れば逃げながら質問する長老。
少年から逃げるというよりはその少年の後ろをついてくるデッドハウンドから逃げているといった方が正しいだろう。
「だから、遠いって!磁石かっ!」
鬼ごっこのように家の回りをぐるぐると回る二人。
会話するにも声を張り上げねばならない。
さらに、会話が噛み合っていない。
「人間よ!ここに来た目的を言え!」
必死に言葉を投げかける長老。
しかし、少年はこの状況に嫌気がさしていた。
(うわー何この人……ツチノコぐらいレアなんだけど……)
逃げ回る長老に冷たい視線を送った。
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