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…出会った日のこと、今でもはっきりと覚えてる。
…3歳の時だった。
あれは、今日みたいな透きとおるような青空の、あったかい春の日だったな。
「こんにちわ!わたし菜桜!鋼志くん、遊びにいこ!」
大きなぱっちりとした目の、可愛らしい表情で、涼宮 菜桜(スズミヤ ナオ)は、オレ、片瀬 鋼志(カタセ コウジ)に、まだ幼い小さな掌をさしだした。
「う、うん!」
…オレはそのあどけない表情に、心に何かが走った気がしたが、ためらいながらもさしだされた掌を握り返した。
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