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想いに気づいたのは、あの時。
中学に入って間もなく、鋼志はモテ始めた。
入部したサッカー部では「期待の新人」なんて言われてたし、いろんな人に平等に優しかった鋼志だったから、今思うとモテるのは必然だったのかもしれない。
忘れもしない、六月九日。
あたしは近道の校舎裏を通って、入部したテニス部の部室に向かおうとしていた。
校舎裏を少しすすむと、鋼志と、二組の可愛い女の子が二人っきりでいた。
あたしは、その光景を見た瞬間、突然ズキンッと胸が痛んだ。
「…もしかして告白?」と思いながら、泣きそうな顔でその現場を見つめた。
女の子が、恥ずかしそうに下を向いて口を開いた。
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