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麻美は校舎の外に出されていた。
生徒に揉まれ、無理矢理外に出されていたのだ。
「早く!早く救急車に乗れ。お前もずいぶんボロボロじゃないか。早く乗れよ!」
教師は麻美の腕を掴み、
無理やり救急車に乗せようとした。
「嫌!いやぁぁぁあ!
中にまだ鋭二がいるの!
あたしの好きな人がいるの!!
お願い助けて!!」
「バカ言ってんじゃねぇよ!!こんなに炎上してるんだぞ、もう諦めろ」
校舎のすべての窓から炎と煙が噴き出し、
崩壊していっていた。
麻美は号泣しながら言った。
「でもね、あたしの好きな人なんだよ?
大好きな人なんだよ……?」
麻美はパニックになっていた。
教師は必死になって麻美を止めようとした。
「はなせ!!!」
麻美は教師の腕に噛みついた。
「……ッ!」
教師の腕が緩んだ隙に、
麻美は校舎の中へと掛けて行った。
「佐川!」
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