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「ハハ…。俺も嘘つきだな…」
目の前にいる麻が、霞んで見えた。
麻の髪を撫でながら微笑みかけた。
「ねぇ…俺…
もうダメみたい。」
「……」
麻は何も言わない。
何も言わないで……
微笑んでいた。
「………………」
突然、今までのことがよみがえった──
──ねえ鋭二。私、鋭二と付き合えてよかった──
──ずっと一緒にいたい──
──ずっと──
──ずっと──
──天国へ行っても──。
「当たり前だろ…」
死んでも
死んでも離さねぇよ
「これからはずっと一緒にいような……」
俺は麻に口づけをした。
誰にも邪魔させないから
一緒にいような──
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