逃走

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──そのとき……。 ガラ…… 「いたぞ!」 瓦礫の中から、誰かが出て来た。 「よく頑張ったな。もう大丈夫だよ」 俺はその人たちに抱き抱えられた。 やめろよ…。 麻と離れたくない… 「……」 声にならない声が、空気のように漏れていく。 麻…… また離れなくちゃいけないのかよ? 俺は麻に手を伸ばし、意識が途絶えた。
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