約束

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  「またいつか、いつかでいいから、会いに来てくれるって……約束してくれますか?」 天使さんは呆気にとられて、黙ってわたしの小指を見つめている。 しばらくそのままだった彼は、やがて優しい顔で微笑んだ。 自分の小指を、わたしの小指に絡ませる。 「いいだろう。何年先になるかはわからんが」 「何年でも待ちます。だから、きっとですよ」 何年先でも構わない。 また会えるなら、またこうして話せるなら、きっと待てる。 ずっとその為に、生きていられる。 「絶対、守ってくださいね」 「おまえこそ忘れるなよ?」 小指が離れる。 彼はわたしから遠ざかるように数歩後退して、東の空を見た。 ――――日の出だ。 空から光が溢れ出してくる。 とても、眩しかった。 天使さんへと、視線を戻す。 「…………天使さん?」 立ち上がって、駆け寄る。 そこに立っていたはずの彼が、いない。 まるで最初から誰もいなかったかのように。 地面を見回して、それを見つけた。 白く輝く、純白の羽根。 天使の羽根。  
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