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雨が降っていた。
凌が私の家から帰るところ。
バイクにまたがっていつものように言った。
「じゃあな。」
「ウン。気をつけてね。」
私は泣いた後だった。目が腫れている。
「元気になってよかったな。」
凌はいつものように笑った。
「ありがとね。」
「じゃーな。おやすみ。」
「おやすみ。」
そしていつものように去っていった。
私もまたいつものようにその後ろ姿を目で追いかけた。
交差点に差し掛かったところで、突然車が飛び出してきた。
危ない!
あたしは走り出したかった。
でも、足が言うことを聞かない。
凌!凌!!
声が出ない。
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