824人が本棚に入れています
本棚に追加
「ショックを受けているところ申し訳ないのですが、胡蝶の種族と何が出来るのかを教えて頂けますか?」
リースに訊ねられた胡蝶は虚ろな瞳で天井を見上げて口をあんぐりと開けて呆然としている。
そんな胡蝶にリースは『聞いていますか?』と言いながら胡蝶の頭をツンツンと突いている。
「はっ!? あ、ああ……俺は人間だよ、出来る事は魔術を使う事?」
それを聞いたリースとシュラは思考が停止し固まると、同じ事を胸の内で思う。
(それ……普通だよね)
リースは気を取り直し『もしかしたらメルカトルの守護鬼神のみたいに全属性使えるのかも』と、淡い期待を胸に抱きながら胡蝶に訊ねる。
「え~と……では魔術の属性は何ですか?」
どうやらリースもシュラも胡蝶の種族が『人間』だという事よりも、その能力の方が気になっているのか、胡蝶の種族につっこんで聞こうとはしない。
最初のコメントを投稿しよう!