†第零刻『出逢』†

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ここは隣接する他国がない小さな『島国アクアノイド』 人口も一〇〇〇人程と他国に比べるとはるかに少ないが、アクアノイドはこれで一国家として他国に認められている。 そんなアクアノイドの中央に位置する場所にある城。 そこの城には世界中の国の重鎮や貴族などから【漆黒の姫君】と呼ばれている一人の少女がいる。 そのアクアノイド城の地下室。 そこには等間隔に設置された燭台があり、そこから零れる蝋燭の仄かな灯火で照らされているだけの不気味な薄暗い部屋。 その部屋には無駄な物や精神集中の妨げになる様な物は何も置かれていない簡素な部屋。 そんな簡素な部屋の中央には微かに紅く輝く魔法陣が描かれており、その魔法陣の前には一人の少女が立っている。 その少女はストレートの金髪に純白の雪を彷彿とさせる白い肌、そして肌の白さを更に際立たせる漆黒のドレスをその身に纏っている。
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