†第零刻『出逢』†

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そして白煙の漂う中から男の声が聞こえた事で今の状況を思い出したリースと執事は、はっ! としたように声の聞こえた方に視線を向ける。 「いってェ……ここどこだ? つか何でいきなり濃霧が発生してるんだ?」 声の主はここが何処なのか、何故ここに自分がいるのかをイマイチ理解していない様だ。 だが召喚主のリースにしても、自分がどんな使い魔を召喚したのか、それが分からない内は安心できない。 安心できない理由の大部分は召喚した使い魔の性格や契約の条件が分からない事にある。 もし自分に襲い掛かって来る様な狂暴な使い魔だったらとか、もし今の状態で戦闘を契約の条件としている使い魔だったらなどと考えてしまうからだ。 前者であれば執事の老人がいるので心配はしていない。 問題は後者だった場合。 その場合は自分の力だけで闘わなければ使い魔にはなってくれない。
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