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だが使い魔になる条件として戦闘を仕掛けてくるのなら、それは高等種族である証(高等種族でも戦闘を条件にしない使い魔もいる)の様なものなので、考えようによっては喜ばしい事ではある。
(さあ……どっち!)
リースは魔器を具現化する魔力も残っていないので気持ちだけで警戒しながら、執事の老人は愛刀を構えて白煙が晴れるのを待っている。
暫くして白煙が晴れると、魔法陣の上にいたのは胡座をかいて座って呆然としている一人の青年。
その青年は背中の中程まで伸ばしたストレートの黒髪で左サイドの髪を三つ編みにした紅蓮の瞳を持っている。
青年は何故自分が窓一つない部屋の中にいるのかすら分からず、取り敢えず何かしらの情報を得る為に周囲を見回して確認し始めると、すぐにリースと目が合い青年の動きが止まる。
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