†第零刻『出逢』†

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「なあ、ここはど……」 青年がリースに訊ね様とすると最後まで喋らせず、リースが先に質問する。 「あなたは誰ですか?」 リースの質問に答えるよりも自分が今どこにいるのかの方が気になっている青年は、リースの質問には答えずにもう一度訊ねる。 「その前にここはど……す、すいません」 青年は両手を上げて自分の喉元に突きつけられている執事の魔器を視線だけで見る。 そして青年は『取り敢えず刀を収めてくれると嬉しいなぁ』と言いながらリースへと視線を移すと、執事も刀はそのままにリースへと視線を移す。 リースが頷いたのを見て渋々刀を鞘に収める。 そして青年は一息吐いてからリースに向かって話し掛ける。 「俺は結白=イーオン=胡蝶だ、胡蝶でいい……あんたは?」 青年にそんな口の利き方をされたアクアノイドの姫である本人のリースは平然としているが、執事の男は苛立ちを露わにした表情になる。
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