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朝食を摂り終えた後、俺は早速頼むことにした
「慧音、今日は学校無いんだよな?」
「ああそうだな。特に頼みたいことも無いしゆっくりしててくれ。」
「いや、頼みがある。ちょっと連れていってほしい所があるんだ。」
「ああいいぞ。何処だ?」
普通は先に承諾しないよな?まあどうでもいいか。
「自警団の訓練場みたいな所に連れていってほしい。」
慧音の手が止まる。
なるほど、結構分かりやすいな。
「何故だ?」
「俺は強くなりたい。そのためには実戦が出来なくても訓練や模擬戦闘とかをした方がいいと思う。」
「それは能力が見つかった後でもいいんじゃないか?」
「いや、それだと能力に偏った訓練になる。能力が使えない敵がいたら対処出来ないだろ?第一、普通に生活してても見つかる気配が無い。きっと刺激が必要なのさ。」
今のところ何も見えて来ないのは事実だしな…。
「あまり戦ってほしくないんだがな…。」
そりゃそうだよな。
誰だって助けた奴に死なれたら夢見が悪いだろう。
「ああ分かるよ。悪いとも思う。それでも強くなりたいんだ。強くならなきゃ幻想郷を歩き回れないから。」
「……仕方ないな。分かった、後で連れていこう。」
「ありがとう慧音。ついでに俺を自警団に入れてくれないか?」
「それまた何故だ?」
「妖怪から里を守ることでみんなに恩を返したいんだ。幻想郷に来てから何度も助けられてるからな。」
「駄目だと云っても聞かないんだろう?仕方ないな、入れてくれるように云っておくさ。」
「悪いな。」
本当に世話ばかりかけてるな。俺は…。いつかちゃんと埋め合わせはしよう。
「こうなる予感はしてたから仕方ないな。さて、行くぞ。」
「今からか?」
「早い方がいいだろう?」
「そうだな。じゃあ行こう。」
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