強くなるために…

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「あ゛ぁ~、疲れた。」 いやまあ、実際疲れたさ。 「お疲れ様だな、夢稀。」 「いや、久しぶりに本気になれたからいいさ。」 これでダメだったら辛いくらいには本気だったな。 「ところで団長から見てどうだ?私としては十分だと思うが。」 「ああ、十分すぎるくらいだな。こいつより強い奴は自警団にはいないだろう。」 「それは誉め過ぎだな。俺は平凡な人間だよ。」 「戦いの中で太刀筋を見切って素手の手刀で木刀を叩き折るのが普通か?」 「ああ普通さ。」 木なんだから出来ないことも無いだろうに…。 「まあどちらにしろ心強い仲間だな。これからよろしく頼む。」 「よろしくな。 といってもすぐに居なくなるかもしれないがな。」 「どういう意味だ?」 団長が不思議なのか不審なのかよくわからない目で見てくる。 「ああ、すまない。云い忘れていたが、夢稀は能力持ちなんだがどういう能力かがまだ分かっていない。だから判明して使えるようになったら住む場所を探しに旅に出るらしい。」 「そういうことさ。能力そのものは発現してはいるんだがな。」 しまったな、最初に云っておくべきだった。団長が複雑な気持ちになってるのが顔に出てるし…。 「……まあ仕方ないな。どちらにしろ戦力は欲しいんだ。少しの間でもいいから頼む。」 「悪いな。とりあえず、暫くよろしくな、皆!」 明るい声が返ってくる。……いいやつらだな。 「話も済んだし今日は帰ろうか、夢稀。」 「ああそうだな。じゃあ、皆また明日よろしく!」 皆の声を背に2人は帰って行く……。 =To Be Continued=
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