夢であれば…

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【慧音宅】 現在は昼食を食べ終えて2人で片付けをしている。 「そういえば、この頃はどうだ?」 「どうというと?」 「そろそろ慣れてきたかと思ってな。」 「そうだな…慣れてはきたな。皆いい奴らだからな。」 ちなみに先生と自警団のことのどちらのことなのか分からない。 「子供達は先生って呼んでるしな?」 意地の悪い笑みを浮かべて云う。 「ああそれもだが、何と云うか…、照れてしょうがない。」 何気に、近頃は慧音の代わりに教えているせいか子供達からは先生と呼ばれて困っていたりする。 「まあいいじゃないか。子供達は純粋だしすぐに慣れるさ。」 「そうだといいんだがな。」 「大丈夫さ。ところで自警団の方はどうだ?」 「団長がいい奴だし、何度か出動してるうちに馴染めてきた感じがするな。」 「そうか。成果はあったか?」 「それなりに強くなってる気がするな。悪くない感じだ。」 そう、実は何度か戦いに出ていて、それなりに活躍できたりしている……らしい。自分では分からないな。だが…。 「ただ…な…。」 「?」 「俺の能力はいつになったら目覚めるんだろうな……。」 未だに目覚める様子も全く無く、ここに厄介になっている。 「何もそんなに急がなくてもいいんじゃないか?」 「そうもいかない。早く旅に出て自分の住家を見つけないと迷惑だからな。」 「そうでもないな。割と楽しいし、手伝いがいるのはありがたい。」 こうやって云ってくれるのが若干辛い。 だが同時に温かさも感じる。だから、俺も微笑んで話す。 「感謝するよ。だから、ここにいる間は色々手伝わせてくれ。」 「ああ任せろ。こき使ってやるさ。」 などと冗談を云って笑い合ながら穏やかなときを過ごす。 しかし、平穏は突然破られる――
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