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母と、お祖母ちゃんはキッチンのダイニングテーブルに座っていた。
私達、当時流行っていたゲームボーイで遊んでいた。
暫くして、お祖父ちゃんが部屋から出てきた。
母の向かいに二人で座った。
母は、何があったか一から説明していた。すると、離婚と言う言葉が聞こえてきた。
だが、私達はいつも沖縄に遊びにくる感覚でいたと思う。
そんなに真剣に考えてなかった。
母達が話し終わると、お祖父ちゃんが、私と弟を呼んだ。
『よく聞いてね。あんた達は、これからママとオジィとオバァと五人家族になるよ。…………パパとママはね、もぅ、一緒にいる事が出来ないんだよ。
でも、パパは男だからね、一人でも大丈夫だけど、ママはあんた達が守ってあげないと、駄目なんだよ。分かる?これから皆で協力していかなきゃ。わかった?』
お祖父ちゃんなりに、一生懸命に説明したんだと思うが、私は意味が分からなかった。
頭でわかったつもりが、心でわかってなかった。
そのあと、母が泣きながら私の両腕を掴みながら謝っていた。
『ごめん!ごめんね!ママ、あんた達の為って、頑張ったんだけど、我慢出来なかったの。ごめんね!』
私は、そんな母の泣き顔を見て、私なりに理解した。
母は、辛かったんだと。向こうで、四人で生活する事、親父といる事が、本当にきつかったんだと。
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