真実

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私は、弟を見た。 泣いていた。泣きじゃくっていた。 私は、弟に話しかけようと、右手を弟の肩に置こうと差し出したら… パシッ!! 私の手が振り払われた。弟の顔を見ると、弟が私を睨み付けていた。 私は出した手を引っ込めた。 弟は、私を睨み付けながら言った。 『お前のせいだ。 お前が、こっちに帰りたいって言わなければ、こんな事言われないし。しかも、お前が、俺をあっちに連れて行ったんだろ? なんで俺がこんな風に言われるんだよ。最悪だよ。俺も、お前を一生恨むからな。許さねえ』 弟はそう言うと、親父から布団をもらいにリビングに行った。 私は、目の前が真っ暗になった。 私?全部私の責任?私が、沖〇に行かせた? 離婚したのも私がそうしろって言って? 全部私のせい?…… でも、こっちに帰りたいって言ったのは私だ。弟は、帰りたくなかった。…… 私だ。私のせいだ。 償おう。弟や親父に対して。これから、頑張って償おう。 全部私のせいだから。
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