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そして、このお店でも、段々と人間関係が出来て来た。
一番気を許せて、楽しいのはボーイの小林君♪
私と歳が同じだった事もあり、余計に打ち解けた。
それから一つ上の奥さんも、一緒に働いていた。
いつも小林君を立てるような、大人しいタイプのまゆみちゃん。
普通なら、私の友達にまず、大人しいタイプはいない。
みんな気が強くて、打たれ強いタイプだ(笑)
まゆみちゃんとは、お互い元カネボウと言う事と、小林君の嫁と言う事もあり、仲良く付き合っていた。
正直、全く仕事は出来るタイプではないし、私のヘルプに着いても、ただお客さんの話しに笑顔で座ってるだけ。
とても使えるタイプではない。
お客さんのグラスが空いても、気付かないし…
ただ大人しいってだけで、全く機転の利くタイプではない。
多分、今なら癒し系って呼ばれるんだろうけど…。
このまゆみちゃん、本来なら水商売なんてやりたくないタイプだ。
自分でも、こう言う世界は合わないって言ってたし…。
それでも、小林君の借金の手助けの為に、やるしかなかったのだ。
と言っても、小林君自身が作った借金ではない。
亡くなったお父さんや、兄弟の為に背負ってしまった借金。
それを末っ子夫婦の二人が、返済していたのだ。
そんな事を聞いてしまうと、お節介な私は、どうしてもほっておけなくなってしまい、少しでも手助けになればと思って、ヘルプの席にまゆみちゃんを呼んでいたのだ。
二人共、私の気持ちをわかってくれるような人だったから…。
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