529人が本棚に入れています
本棚に追加
この小林君、ちょっと不思議体験もしていた。
小さい頃から苦労して来た分だけ、すごく親や兄弟思いだった。
けど、そんな小林君でも、働けど中々減らない借金に、愚痴の一つも出るだろう。
「全く、クソ親父!
親父のせいで、俺らがどんな思いしてると思ってんだよ!!
全くよ~」
とか、お父さんの仏壇の前で、散々愚痴っていたらしい。
そしてそのまま、いつしか眠りに就いた。
すると突然の金縛りに…
そして次の瞬間、あっという間に仏壇に引きずり込まれそうになったそうだ。
それを聞いた私は当時、金縛りなんてものも信用してなかったので、
「小林君が、寝ぼけてたんじゃないの~(笑)
きっと夢見ただけだよ~。」
なんて半信半疑だったが、
「そんな事ないですよ!!
両腕引っ張っられて、あっという間の出来事だったんですから!!
なぁ、まゆみ!
本当だよね!!」
「うん、次の日も文ちゃんの腕に、くっきりと手の後残ってたし…。」
なんか、そんな事聞いて、急に鳥肌が立ってしまった。
「多分、親父が怒ってたんですよ(笑)
俺があんまりにも、ボロクソに言ったから。
だから、それからは仏壇の前では、絶対文句言わないようにしようと誓いましたよ~。
あんな怖い思いすんのヤダもん(笑)」
「そうだよ。
多分、お父さん怒ってたんだ。」
「俺、あのままあの世行きかと、本気で思いましたよ~。」
そう言いながら、わざと震えてみせる。
例え夢だとしても、そんな場面に遭遇したら、かなりビビっちゃうよねぇ。
※例え同級生でも、ボーイは女の子には敬語です。
女尊男卑の世界ですから。
最初のコメントを投稿しよう!