529人が本棚に入れています
本棚に追加
この頃、私はマスターとも付き合っていた。
実年齢は確かに28才も上で、父親と一緒だが、二人でいても、まるで違和感がない人だ。
ただ愛してたかと言うと疑問が残るし、店内恋愛なんて御法度中の御法度だ。
しかしお互いにとって、利用価値があった事は確かだ。
マスターにしてみれば、自分の思い通りにしておけば、辞める心配もない。
私の最初の動機は、お鼻高ピーのママに対する当て付けみたいなもんだった。
とにかくママは、仕事も出来る人だったが、超が付く程のナルシスト
自分が何より大好きだった。
自分がどれだけ綺麗で、どれだけモテるか、そしてマスターとは、私に惚れてるから仕方なく、居てやってるが日常茶飯事の会話だ。
若いから、都会のママに憧れたけど、今ならきっと鼻持ちならないと辟易してしまったに違いない。
常に自分が、主役でないと気が済まない。
だから女の子も育たない。
勤めながら、そう言う部分がわかって来た。
こういうタイプの人は、ママより大型店のNo.1向きだ。
逆に前のクラブのママみたいな、自分がお水の世界を良く知らない人は、女の子を立てるから育てるのは上手い。
スポーツの世界でも、選手として絶対的な人と、監督として力を発揮する人が居るが…
芸能界でも、アイドルになりたい子、その子をプロデュースする人と、どこの世界でも同じような感じだけどね。
最初のコメントを投稿しよう!