くずれる

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実際,宮城の事が好きなのかと言われて迷った。 俺が好きなのは,宮城が描く絵なんだ… こういうのは,どうなんだろう? でも…言われてみれば,宮城の事を目で追っていたのかもしれない。 ずっと俯いて悩んでいる俺を見て,秋田先生は笑った。 「若いっていいわね~」 そう言って,先生はコーヒーを一口飲んだ。 俺は,いつもと同じ席に座り,宮城が来るのを待った。 けど,その日,宮城が来ることはなかった…
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