幸せは左手に

2.悪夢の始まり

その日から、さやへのいじめが始まった。
靴箱にはお決まりの大量の画鋲、
机にはいつも落書き

本当に嫌になる。
友達なんて信じても裏切られるだけ、でもめぐみは違う。

毎日の電話、メール、FAX。
さやにとってめぐの存在だけが唯一の救い。
でもいじめになんか負けたくない、あの悪夢をまた見たくないもん。

優斗は私のいじめどう思ってるんだろ。
同じ学年なら私がいじめられてること知ってるかな？
王子様みたいに助けてくれればいいのに。
まぁそんなドラマみたいなことはないよね。

毎日毎日、学校行くのも部活行くのも嫌になる。
今日も部長に辞めたい言ったら無理だったし。

本当押し殺されそう。

頭の中に流れる優しいピアノのメロディ^
やっぱこのメロディが大好き???毎朝、めぐとはFAXしてる。
めぐは絵が上手いから見ててすごい癒されるんだな翌日ー

ふと立ち寄ったスーパー、むしゃくしゃして万引きしたさえ。

このスリルがたまらない。
やっては行けない事でもばれなきゃいいやみたいな感じ。
この時から、さえは万引きを覚え同時に沢山のストレスから過食気味になる。
学校の帰りに、
万引きしたおにぎり、お弁当、菓子パン
我慢できず歩きながら頬張る。

55キロだったさえは80キロまで太る。

この時から蕎麦屋でバイトを始め、仲の良い先輩もできた。休憩中差し入れのから揚げを先輩に進められ。
から揚げにマヨネーズつけるつけないから
ダイエットの話題になった。
先輩は
「私、昔今より10キロ以上太ってたんだよね～。
さえちゃん一緒にダイエットしない？」

確かに25キロ増えたのはありえないしダイエットするか！！

「します～」

今日から先輩とダイエット一食置き換えダイエットにしたから少しは痩せるといいな。

さえには置き換えダイエットが合ってたらしく、
一週間で5キロ減って調子に乗って野菜ジュース以外口にしない生活を始めてみた。