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俺は宿世虎狼(シュクセコロウ)。
4月で早々と誕生日を迎えて、17になった。
目の前で化学の元素記号の暗記にすら頭を抱えているのは、愛すべき(?)俺の親友林道也(ハヤシミチヤ)。
陸上部の特待生で、基本的に勉強が大嫌い。
基本的に学力レベルの高いうちの学校。
間違いなく特待生以外では入学は不可能だっただろう。
しかし、特待生と言っても一般生徒と同じ内容の試験はパスしなければいけない。
全国トップレベルの一流選手(?)だけあって、ここぞと言う時の集中力は凄いので、まだ何とか落第は免れてはいる。
…が、毎回の試験の度に、
「何がわからないか分からん」
という台詞に頭が痛くなる。
中等部の頃から年に数回も同じ光景が繰り返されている。
本当の意味での学習が全くできていない。
…恐ろしい事だ。
そして言っても無駄だと悟った俺は、何も言わず毎回試験勉強に付き合っている。
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