回想と救い

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  月華を女子寮まで迎えに行って、その足で叔母さんの部屋へ向かう。 「いらっしゃい」 とびっきり何かを企んでいるような笑顔で俺たちを部屋へ招き入れた。 「聞いたわよ、交際宣言したんだって?」 「叔母さん情報早い…」 どっから聞いたんだ。 それとも叔母さんに伝わる位有名な話になってるのか? 目の前に座る叔母さんを見ながら、出された茶を飲んだ。 「もう、学校内では凄い噂になってるらしいわよ?思い切った事したわね、虎狼」 …やっぱりか。 「まぁ。今回は本気だからね」 「そうみたいね。 それで、もう同棲でもするの?」 「叔母さん、…話早いね」 流石に叔母さんの話の早さに面食らってしまう。 隣の月華も目を丸くしている。 「虎狼の事だから、きっと月華ちゃんを一瞬でも離したくないだろうって思って。寮の解約なら全然構わないわよ」 「…本当に話す手間が省けて助かるよ…」 「甥っ子の考えてる事位分からなくてどうするの?その代わり避妊だけはしっかりするのよ」 叔母さんの言葉に月華は飲んでいたお茶でむせ返ってしまった。 こないだのおじさんと月華が話していた時と、立場が逆転だなぁ…なんて想いながら咳き込む月華の背中をさする。 「ま、麻里さん!」 「あら?月華ちゃんはイヤなの?」 …そこの叔母さんへの本音が聞きたい。 「そ、そりゃイヤではないですけど…」 *
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