回想と救い

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  「どこに行っても誰も信用出来なくて、毎日がイヤで溜まらなくて。 なまじ3才前までこんな暮らしをしてたからその変化にも対応出来なくて、生きてるのがイヤだった。 邪魔だからって保育園に入れられて、それでも人に関わるのがイヤで。 いつも下を向いて誰の言葉も聴かないで過ごしていたんだ」 俺を取り囲む色は灰色で 生きている色は何もない。 明日が…未来が…… 全てが闇だった。 何を考えたらいいのかすら幼い俺にはわからなかった。 苦しかった。 泣きたかった。 もうこんな思いはしなくていいように 消えてしまいたかった…。 生まれてきた事を…後悔すらしていた。 *
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