桜散る前に

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その頃から僕は年下の高校生に恋をしたのかも知れない 「……好きか…」 「………」 そっと左側の閉められたカーテンに目をやる こんなにも近くにいるのに 君は正面から僕に言っているのに 僕は……逃げてばかりだ ごめんなさい大河君 「ん…いけない…いつのまに」 時計を見れば午後5時を過ぎていた 「どれくらい寝てたんだろう?大河君起こさないと」 サァー 「大河君…もう時間だよ」 「んん……」 不意にも無防備な寝顔の君を可愛いだなんて思ってしまう僕はどうかしてるのかな? 僕よりも背が高いし筋肉だってあると思う 無邪気で子供っぽいとこがありながら大人びた視線を僕に向ける 「大河君?」 「ゆぃせんせぇ~」 「!」 「ちゅきぃ~」 「……夢や寝言まで僕の事ですか?クスクス」 ゆっくり近いて体を揺さぶりながら起こそうとした時 ガシッ 「捕まえた」 「大河君起きてるなら素直に起きて下さいよ」 「だってさ…起きたら追い出すでしょ?」
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