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鏡の世界
富士山が好きだ!!
ディテールや威風堂々とした姿が好きだ!!
東京に住む俺には距離的にも実に良い位置に有り
大好きなツーリングスポットである
しかし、たまの休みに富士を目指してもナカナカ美しい富士山は見れない
大体!!年間の三分の1は天気は雨であり
休みの全てがツーリングと言うわけにも行かない中
『行こう!!』と言う意志とタイミングが有って初めて美しい富士山が見れる
そんな優美にそびえる富士山で最も好きなのが
『逆さ富士』である
逆さ富士とは富士山が湖面に映っり
まるで鏡合わせの様に見える光景だ
コレにも諸条件として
晴天で風がなく湖面が波立たない状態でないと美しい『逆さ富士』は見れない
しかし、真に美しい『逆さ富士』がある
まさに絶景と言って良いだろう
その『逆さ富士』は先に書いた諸条件に更に追加しなければ見れない
条件としては
期間は11月中旬~12月中旬の1ヶ月
時間はAM7:00~8:00の約1時間
天候は快晴
気温はほぼ0度
風は無風
場所は富士五湖の西湖
.
この条件下で見れる『逆さ富士』は正に絶景である
気温が0度で風が無風状態の為、本当に薄い氷が湖面に広がる
厚みが無いため、白い結晶も無いガラスの様な氷は
日の出と共に暗闇から現れる富士が一切の揺らぎも無く映り出す
波に反射する光ではなく、その湖面と言う巨大なキャンパスにもう一つの空と太陽…
そして富士が現れるのだ
早朝のクソ早くに鉄馬に火を入れ
アイスバーンになりかけた道を疾走し
冷えきった体を缶コーヒー片手に暖めながら
この一瞬を待つのだ
見た事の無いモノには
『何もそこまでしなくても』と言われるが…
あの『鏡の世界』はそれだけの価値があるのだ
しかし、この状態が見れるのは一時間程度なのである
本当に薄い氷の為
太陽が登りにつれて、気温は上昇し
その湖面に広がるキャンパスを溶かしてゆく
気温の上がり具合では、水蒸気で富士山自体が隠れてしまう時もある
長年走っていても
めったにお目に掛からない風景に限って
美しいく心奪われる風景が多い事か
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