記念日

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「待たせちゃってごめんね。」 薫は俺の方を向いて手を合わせている。服は白を基調としてコーディネートしていて、薄いピンクのバッグを持っていた。 「良いから、行こうぜ。……てか、どこ行くんだっけ?」 俺の言葉と共に薫が、ぶすーっと頬を膨らます。……怒ってるの? 「…………………。」 怒ってるな……。 「嘘だよ。確か湖に行くんだろ?」 「うん!よかった本当に忘れてるのかと思った。」 そう言いながら、一気に笑顔になり続きを言い出す。 「電車に乗って、2つ隣の町にあるんだよ。」 薫が、そう言うので取りあえず俺たちは駅に向かい電車を待つ。 「…なぁ、そう言えば何で湖にしたんだ?遊園地とかでも良かったろ?」 「んー……。内緒。」 薫を見ると、楽しみにしているのがよく分かる。
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